食彩市場

世界で3つしかない砂浜を車で走れる場所「千里浜なぎさドライブウェイ」について

「千里浜なぎさドライブウェイ」の消失問題

 

 

今日の地方紙の朝刊でポルトガルで行われる国連海洋会議に出席して「千里浜なぎさドライブウェイ」が消えかかっていることを発表するそうです。

 

確かに私の子供の頃、千里浜で泳いだ記録はありますが、何分小さかったため記憶はありませんが砂浜の幅は今の2倍半、車も4台走れて海水浴客を邪魔しないほどの幅があったそうです。

現在は昨年春走ってきましたが、2台すれ違うのが厳しくなりつつある幅しか無い場所も有ります。一方通行化していました。

 

一昨年冬には砂浜が完全に隠れるほどの高波で一部が消失してしまいました。

県はダンプカーで砂を運び入れ、復旧作業に当たりましたが、復旧後直ぐに私が走った印象では入り口の埋めた部分では砂にハンドルを取られ、ただ単に走れるだけで昔の快適なドライブには程遠い印象でした。今では踏み固められているのでしょうか?

 

新聞や地元メディアでは「温暖化」の影響のみを指摘していますが、私はそうは思いません。

精々が1割いかない程の影響しか無いと思っています。

確かに海面上昇はあるそうですが、高波、高潮の増加は本当であれば砂浜を形作っていくものだと考えます。

 

 

何故、高波高潮で砂浜が削られていくのか?

 

簡単なことです。

遠浅の沖合なのに余分な砂が無いからです。

 

じゃあ、何故砂が無いのか?

 

世界の他の砂浜を走れるビーチ、デイトナビーチとワイタレレビーチの風上、潮流の元にある河川には、ダムが建設されていないからです。

自然のままに流れ、砂を海に流していく。これが重要なんだと思います。

 

「千里浜なぎさドライブウェイ」の風上には「手取川」「犀川」「浅野川」と3本の川が流れています。

48~50年前ほぼ同時期に完成の「手取川」には「手取川ダム」、「犀川」には源流の「内川ダム」が有ります。

もっと言えば100キロ圏内で多少の影響が有るであろうお隣福井県の「九頭竜川」にも「仏原ダム」と「荒井ダム」が有ります。水量は豊富ですが。

 

石川県内の3本のうちダムが無いのは「浅野川」だけですが、数年前氾濫し私が今いる金沢市東山界隈も床下浸水しました。

 

一番大きい「手取川」も昔からよく氾濫しているようで、10年ほど前行った白山市の松任駅前にあった、「松任市立博物館」に1934年の氾濫当時の水の流れが光で解る模型が置いてあり、川から6キロ以上離れていて当時住んでいた場所にも水が付きそうになっていたことも記憶しています(移転?模型は現在白山市美川の「石川ルーツ交流館」にあるのかも?)。大規模な氾濫はそれ以降90年近く起こっておりません。

 

それ程の勢いで土砂を運んできた「手取川」もダムによって人々の安全は守られましたが、水量は3本のうち最も少ないぐらい(川幅に比べて水が流れる部分が極端に狭いためそう見えるだけかも。調べてはいませんが。)で「千里浜なぎさドライブウェイ」を作るための砂の流出も抑えられてしまいました。

昨年の県内ニュースでは「手取川」河口に海に流れ込めない砂が溜まり山となって、これもダンプで運び出す映像も流れました。

「千里浜」にも撒くのかも解りませんが、潮と風によって数十キロ漂い更に数年~数十年間削られた砂と、川から運び込まれた砂の違いは走ったことのある人間には解ると思います。

 

「浅野川」も砂浜消失を言われ始める数年前に、河口にある内灘海水浴場や金石海水浴場の離岸流が問題となって防波堤が作られ、また僅かな客船を入れるため、金沢港も整備されたために砂の流出がほぼ止まりました。地理的に砂地の内灘地区を作ったのは「浅野川」などだと解ります。

「犀川」河口をgoogle mapで見ると、防波堤に沿って砂が溜まっているのが解ります。これが冬の日本海の荒波によって流れなくなりました。

 

 

 

川が有って、風流、潮流を妨げる場所があって作り創めて何千年、何万年と掛けて作られてきたものが僅か50年ほどで無くなる。

県や国の政策には一切の文句は有りませんが、人々の安全の代わりに自然が無くなっていくのは悲しいことだと思います。

コメントは受け付けていません。

特集

営業時間 / 10:00~17:00
定休日 / 土日・祝日・年末年始・お盆期間